日本ワイン&ワイナリー巡りin山梨Part2「甲斐ワイナリー」

山梨

甲斐ワイナリー「日本酒造りから日本ワイン造りへ」

1834年(天保5年)に日本酒業から始まり、現在はワイン専業となった「甲斐ワイナリー」

日本酒からワインへと、酒類は違えど、創業以来の伝統と技術に新風を吹き込みながら、 日本人の繊細な味覚と食文化に合う上質なワイン造りを目指す!

http://www.kaiwainery.com/

今回は、山梨県甲州市の塩山駅を降りて、3件!

併せて、読んでもらえたら嬉しいです!

🌟訪問ワイナリー🌟

機山洋酒工業
甲斐ワイナリー
奥野田ワイナリー

ではでは、早速!

歴史を感じさせる日本ワイナリー&カフェ

甲斐ワイナリーは歴史が古く、併設されているカフェ「古壺」やショップは国の重要文化財に指定されるほど!

ワイナリー見学を無料で行ってくださるので、事前に連絡の上、訪問することをおすすめします!

📄歴史・年号📝

1834年(天保5年)

風間懐慧氏により、酒造業を創業。

1961年(昭和36年)

果実酒醸造免許所得

1962年(昭和37年)

ワイン醸造を開始

1986年(昭和61年)

甲斐ワイナリー株式会社 設立

2000年(平成12年)

併設カフェ「古壷」開店

🍇ぶどう栽培と畑🍃

栽培ぶどう甲州、メルロー、バルベーラ(自社圃場)、デラウェア(契約栽培家)
自社圃場現在1.3ha(スタート時は、20a程度の小さな畑だったとか)
栽培土壌風通し、日当たりが良い平地で酸が強い土壌
風間氏
風間氏

酸が強い土壌だから、酸を弱める肥料を使う「NO❌」

酸が強い土壌だから、酸が強いからこそ、

その味わい(土地の個性)活かす

栽培方法除草剤も一切使わず基本的に施肥はしない。
(「どうしても」必要な際だけ、使う)
栽培剪定長梢剪定
生産量甲州 8t(樹齢50年〜60年、平均的な樹齢で10年程度)
メルロー 4t
バルベーラ 0.5t
年間生産量わずか30,000本ほど(今後、増えても35,000本程度)
ぶどう比率自社ぶどう比率:30%
買い付けぶどう:70%

当初は、ぶどう品種も「甲州」1種類のみだったが、現在では3種類に増えた。

自社畑は7つの圃場からなっており、それぞれ場所によって仕立て方を変えるなど、栽培方法を調節しながら、ぶどうを栽培している。

「北海道とかだと、一面に畑を構えられるから羨ましいです、、、圃場が点在してると、車で移動しなくっちゃいけなくて、、、w」

🕋国の登録有形文化財カフェ「古壺(coco)」☕️

ワイナリーや併設のカフェに使われている建物や蔵屋敷は、築200年を超える歴史と時代を感じさせてくれます。

国登録の有形文化財に指定されている、日本ワイナリーもなかなかないですよ!
これだけでも、ほんと珍しいレベル!

🏘重要文化財指定の母屋は、「ワインショップ」🍷

気に入ったワインがあったら、母屋で購入しましょう!

囲炉裏もあり、歴史と風情を感じる「古民家ワインショップ」です!

テイスティングしながら、ワインを選べるので、カフェ利用の時間がない方は、そのままショップへGO!

🏯江戸時代の清酒業から続く土蔵「醸造施設」

かつて清酒醸造を行なっていた土蔵は、現在ワイン醸造所・貯蔵するセラーとしての役割を担っています。

敷地内のあちらこちらに飾られている清酒蔵の時に使っていた醸造設備など、歴史を今に留める蔵屋敷のワイナリーです。

以前(3年前ほど)は、清酒時代の名残か、ホーロータンクなどもありましたが、現在はステンレスタンクがびっしりと完備された「ワイナリー」でした

甲斐ワイナリーではぶどう園と土蔵でのワイン造りを実際に見学することができます。

『甲斐ワイナリーの歴史』

江戸時代に清酒造りをおこなっていた風間酒造店が、ワイナリーを設立したのは1986年。

当初は、清酒造りを続けながら、先代の風間敬一氏により始まりました。

その後、現社長である風間敬夫さんの代になってから、ワイン専業となります。

🍶清酒の造り手からワインの造り手へ!🍾

「風間酒造店」社長である風間敬一氏が、戦後「山梨県醸造試験場」所長に就任したことが大きなターニングポイントとなります!

敬一氏は、県のワイン産業やワイン分析機関「山梨県ワインセンター」に携わり、山梨県のワイン生産を推進する取り組みを行なっていました。

だから、自社においてワイン醸造を始めるのは、ごく自然の流れだったのかもしれません。

『甲斐ワイナリーの現在』

現在の甲斐ワイナリーでは、風間聡一郎さんがスタッフと共にワインを醸造しています。

風間聡一郎さん

風間家 16代目

ワイナリー 3代目

東京農業大学醸造科を卒業後、

1年間ブルゴーニュ地方を中心にフランスに滞在。

風間さん

滞在中、現地ワイナリーに住み込みで働きながらぶどう栽培、ワイン醸造について知識を得ます。

帰国後、東京・板橋のワイン卸・販売会社「ワイナリー和泉屋」で3年間勤務。

山梨大学が認定している「ワイン科学士」の認定資格を取得。

自社農園で減農薬で育てるぶどうからこだわり続けて、甲斐ワイナリーだけの極上のワインができあがります。

ワイン科学士とは
日本で唯一のワイン研究機関である山梨大学ワイン科学研究センターが独自に認定する資格。山梨大、山梨県、地元ワイン業界が国の支援を受け、県産ワインの質向上や技術者の再教育などを目的とし、カリキュラムは醸造学部のあるボルドー大学にならい、ぶどう栽培からワイン醸造までを、科学的観点による講義や実地の実習で学ぶことができる。

聡一郎さんは、着飾ることのない醸造家

ワイナリー訪問の際に、色々会話していくと、、、

「ぶどう造り」は、御子息のように愛おしみ

「ワイン造り」は、飲んでくださる方々への感謝と、美味しい(健全な)ワインを造る責任

これらを強く感じさせられる言葉が還ってきます!

『甲斐ワイナリーのワイン醸造』

甲斐ワイナリーが目指すワインは、、、

白ワイン:「クリーンで素直、ほっとするようなタイプ」

赤ワイン:「喉に掛からず滑らかな赤ワイン」

赤ワインに関しては、現社長は、タンニンしっかりのボルドータイプが好きだとかw

ワイン造りのこだわり🍇

ワイン造りにおいて、ぶどう栽培と基本に忠実であることを大事にされています。

その中で、注力しているのは選果

病果、未熟果などを、全て手作業で全房をチェックしてからプレスします。

プレスした果汁は、ステンレスタンクに隙間なく入れて、余計な隙間から酸化しないように計算されています。

「バルベーラ」の苦労💦

ワイン造りにおいて、気になるのは、日本ワイン造りでも珍しい「バルべーラ」

通常は、冷涼な気候を好むバルベーラのワイン造りは難しく、かなり苦労されているそうです。が多いのだそうだ。

ぶどうの成分は十分なのに、色が出ない…

せっかく栽培しても納得のいく年にしか、単独品種の赤ワインとして醸造できず、ロゼワインになることもあるとか。

日本で、例の少ない「バルベーラ」のワイン造りに関しては、ぶどう栽培開始から10年経っても、模索は続く!

しかし、「日本ならではのバルベーラ」栽培へのチャレンジを続けて、今以上に栽培・醸造がスムーズに行くようになれば、、、、

日本ワイン好きとしては、期待しかない!

訪問記(訪問日:2021/06/8)

ワイナリーや併設のカフェに使われている建物や蔵屋敷は、築200年を超える歴史と時代を感じさせてくれます。

「古壺(coco)」

ワイン好きには嬉しいことに、こちらのカフェでは、甲斐ワイナリーの全銘柄のワインがランチとともに召し上がれます!

しかも、テイスティングセットあり、ボトル価格は小売価格!

甲斐ワイナリーのワインを満喫できます!

⚠️満喫しすぎて、飲み過ぎ注意警報レベル⚠️

もちろん!

ドライバーさん、ノンアルコール派!

ご安心ください!

オーナーの奥様手作りのケーキや、コーヒー(ランチセットは、ドリンク付き)もほんと美味しいので、「古民家カフェ」枠もしっかりと充実しています!

ぜひ、こちらでテイスティングして欲しいのが、カフェ名にもある「古壺」

熱処理などを行わず、無濾過で仕上げており、門外不出!

カフェ限定販売になるので、必飲の価値あり!

4種テイスティングセット

醸造施設・設備

6月の訪問時、最高気温30℃の日差しの強い日でした。

その中で、土蔵に入るとひんやりと涼しく、木の趣が歴史と静観さを感じさせてくれる居心地の良い空間でした!

前に訪問した生産者は、ワインにとって良い環境は人にとってもいい環境でないと、、、

あっ、ここもだ!

まとめ

  • 江戸時代からの清酒造りから、現在ワイン造り専業へ
  • 国の重要文化財である母屋やカフェのあるワイナリー
  • 背伸びしない、けど挑戦(バルベーラ栽培)と丁寧なワイン造り
  • 1,000~2,000円代のワインが充実&美味しい!

ぜひ「甲斐ワイナリー」ワインを1度飲んで欲しい!

消費者にとって、甲斐ワイナリーのワインは、価格と品質のバランスがとても嬉しい!

高価格帯は、熟成を重ねるごとにポテンシャルを発揮する!

購入して、2年、3年、5年、10年待って、最高のポテンシャルで飲むのは難しい!

ならば、まずはスタンダードラインを飲んで欲しい!

1,000〜2,000円代のスタンダードシリーズで、「甲斐ワイナリー」のファンになれるのだから、そのまま日本ワインのファンになってくれたら(ブログ主の希望)。。。w

支払う金額は、その対価に乗じて期待を生む!

ならば、「甲斐ワイナリー」は飲むべきに値する!

高くて美味しいは当たり前ですが、価格が安くても十分な品質であると自負しています。」と言う聡一郎さん。

そこには、すべての人にワインを楽しんでほしいという思いと、妥協のないワイン造りへのこだわりを感じることができます。

交通アクセス

🚙車中央高速道路
勝沼ICまたは一宮御坂ICから約10分
駐車場有り(乗用車 15台、バス 2台)
🚃電車中央本線 塩山駅
👟徒歩 15分
🚕タクシー 3分(※740〜1,000円程度)

ワイナリー情報

甲斐ワイナリー株式会社

http://www.kaiwainery.com/

営業日/時間 9:00~18:00

定休日   毎週木曜日(祝日の場合は営業)

 ※10名様を超える場合は、事前にご連絡を!

Tel 0553-32-2032

Fax 0553-32-1903

E-mail info@kaiwinery.com

ワイナリー見学

無料

直売所

有り

試飲:無料

所在地 〒404-0043 山梨県甲州市塩山下於曽910

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