日本ワイン&ワイナリー巡りin山形Part3「酒井ワイナリー」

山形

年間50軒以上の日本ワイナリーを訪問!山形ワイナリー巡り

こんにちは!

年間50件以上の日本ワイナリーを訪問してます

関口(略称:ぐっさん)です

日本ワインの魅力を何か形に残して伝えられたらと思い、ブログ始めました!

このブログで、ワイナリーを訪問するきっかけになったり、訪問前の事前情報として、

お役に立てたら何より幸いです

記事は、随時更新していくので、読んでね~!!

今回は、初の「山形ワイナリー巡り」について、ワイナリー毎にまとめています

併せて、読んでもらえたら嬉しいです!

🌟訪問ワイナリー🌟

高畠ワイナリー
大浦葡萄園
酒井ワイナリー
タケダワイナリー
ベルウッドヴィンヤード

ではでは、早速!

東北地方 日本ワイン「始まりと歴史のワイナリー」

酒井ワイナリーは、創業明治25年(1892年)、東北では最古の歴史を誇り、山形県南陽市の赤湯温泉で5代にわたりワイン造りを行っています。

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酒井ワイナリーは創業明治25年、小さいなが&#1242...

歴史・年号

1871年(明治4年)

「米沢牛の恩人」・「置賜ワインの恩人」、チャールズ・ヘンリー・ダラス氏が米沢を訪れる。

1887年(明治20年)

酒井家十六代目当主酒井 弥惣 赤湯鳥上坂にぶどう園を開墾

1892年(明治25年)

弥惣27歳の時、ぶどう酒醸造業に着手

1908〜24年(明治41年〜大正13年)

弥惣氏は赤湯町長に就任

町有地の十分一山を開放、一般に貸し付けぶどう園として開墾

十分一山は、全山がぶどうの山となる

(大正初期には、ブドウは米より高値が付いて景気に沸いたそうです)

2004年(平成16年)

酒井家二十代目当主、ワイナリーとしては五代目となる酒井一平に代替わり

新たに自社畑を開墾。

2018〜20年

“日本ワイナリーアワード” 3年連続 五つ星受賞

🐂「米沢牛の恩人」は、「置賜ワインの恩人」チャールズ・ヘンリー・ダラス氏🍷

明治4年

米沢藩は、英国と条約を結び、藩主 上杉鷹山 公が興譲館(現 米沢興譲館高校)を開校。

設立された洋学舎に、横浜に居留中の貿易商チャールズ・ヘンリー・ダラス氏を英語教師として招聘しました。

チャールズ・ヘンリー・ダラス氏
引用元:米沢ダラス協会公式サイト

彼は、在留中、米沢牛の美味しさに感嘆し、米沢牛を全国に広めた人物として、「米沢牛の恩人」と称えられます!

しかし彼は、嘆いていました

😭「こんなに美味な牛があるのに、それに合う酒がない💧💧💧」

そのような当時、赤湯を訪れた際に「甲州」ぶどうを見て、、、

😄「Oh〜!!こいず良いよっす、コレデ、ワインヲ作れば、、、んだべ??」

(っという、言い方はしてませんでしょうが。。。)

赤湯の「甲州ぶどう」をきっかけにワイン造りを伝えます!

当時、子供だった酒井ワイナリー創始者 酒井弥惣氏は親からその話を聞いて、成人になり葡萄酒醸造を始めます!

これが、記念すべき

「置賜ワインの始まり」

とはいえ、これまで酒造りといえば、「米」だという日本にとって、全く初めての食文化です!

造り方のマニュアルがあるはずもなく、全て独学でワイン造りを進めます。

ぶどう作りから取り組み、試行錯誤しながら、明治25年ワイナリーを創業。

後に、赤湯町長となった酒井弥惣氏は、町有地の白竜湖に向かった南斜面の十分一山(町有地)を全山開放して一般に貸し付け、ぶどう園としての開墾を進めます。

須藤ぶどう酒工場の初代須藤鷹次氏等はじめ地域の人々がこぞって協力し全山ぶどうの山になっていったそうです。

🕍ワイナリー発展地域に取り巻く社会問題「耕作放棄地」🌳

酒井ワイナリーが所有する畑は、現在7.5ha

耕作放棄地に目を向けて、ワイン用ぶどう畑として新たな可能性を生み出しているそうです。

そして、現在ではその多くが放棄されている地元赤湯の畑をよみがえらせるべく、圃場の拡大にも取り組んでいます。

耕作放棄地問題!

果樹栽培が盛んな山形でも、ぶどう栽培を管理するのは、かなりの重労働。

地域を取り巻く社会問題は、ワイナリー発展地域も例外ではなく、

過疎化や、農家の高齢化などにより、耕作放棄地が広がっているとのこと。

このような事態に対して、酒井ワイナリーは「赤湯の畑を蘇生」「高品質ぶどうの栽培

」を目的に、圃場を拡大しています。

🍇「耕作放棄地」から未来を見据える、酒井一平氏👩‍🌾

酒井氏曰く、

「今、赤湯はぶどう産地として過渡期にあります。
今後、新規のワイナリーが増えて、ぶどう産地として復活し、それが未来にわたり定着すること。
胸を張れる産地、誇れる文化を作り上げて、農地を次世代に渡すのが大きな目標です。
自分の孫の代には、それが実現できていれば、と。
個人のワイン造りはもちろん、ワイン産地そのものを守ろうとすると終わりが見えない。
そのためには、たとえ周囲から多少奇抜だと思われたとしても、
自分が考え抜いた結果、たどり着いた挑戦を続けたいと思います」

🌏世界のぶどう栽培と逆説に向かう酒井一平の畑🐑

世界のぶどう栽培の常識ともされる「ぶどうの過度水分吸収NG」

ヨーロッパはもちろん、世界各国ぶどう栽培において、ぶどうの樹が水分を吸うと果実の房が大きくなり、水っぽくなると敬遠されています。

また、ぶどうが水分を求めて、地下深くまで根を張ることがミネラルなどを吸い上げ、良質なぶどうを作ると考えられています。

しかし、酒井一平氏は
「日本ならではの豊かな水資源を生かす」=「赤湯のテロワール(個性)」
と言う!

鳥上坂の畑の脇にある沢からの冷たい雪解け湧き水が、地下水として流れ、夏の暑さを逃がしてくれるとのこと。

また、畑が岩山に切り拓かれているので水はけがよく、他の植物も共存するので、競争のなかで水分量も自然に調節されるという好条件も相まっています。

「技術は自然を模倣する」

酒井ワイナリーは、「技術は自然を模倣する」という思念に、100年前の農家のやり方を再現し、化学肥料・殺虫剤・除草剤などを一切使用せず、農耕馬の代わりに羊をぶどう棚に放ち、堆肥をつくる循環型農業を採用しています。

また、自然の森のような複雑さを模倣するために、数種類の品種を混色し、植栽の多様さと生き物の豊かに育つ畑を目指しています。 

「反芻動物との類似性を見出す」

酒井氏曰く、「ワイン造りと羊や牛などの反芻動物の消化吸収のシステムが類似している」といいます。

ぶどうが胃袋の中で消化されていくイメージでワイン造りをしている

とのこと。

えっ、、、、ごめんなさい。。。

どゆコト????

《前提》

タンクの材質の変化や有効な微生物を外部から添加するのが当たり前となった現代において、ワイナリーとぶどう畑特有の微生物相の個性が失われていっているのではないか??という、考え。

《仮説》

ワイナリーを大きな生き物と想像したときに、その胃袋の微生物相を支えるのは何か?

《思考》

餌(食べ物)=ぶどうに付着した微生物

胃袋(タンク及びワイナリー)=野生酵母、微生物

発酵終了後(食事終了後)=ぶどう粕や滓などから造られた、堆肥。

そして、その堆肥で育ったぶどうというように、循環しながらその微生物相の個性と強度が高まっていくようなイメージを持ちました。

📕ぐっさん的思考📕
これって、つまりは「テロワール」なのでは!!
テロワールは、天候や気候を指すことが多いですが、、、
私は、歴史(ワイナリー・畑・人の経験値)も加味されるもの!っと考えています。
酒井ワイナリーの場合、「微生物相の個性と強度」というのは、歴史によって培われただと感じます。

◆栽培圃場◆

名子山 ―なごやま―・・・面積375a。
             名子山は鳥上坂の北側、南東向きの畑。

上野 ―わの―・・・面積60a。
          名子山の山陰西側に位置する畑。
          名子山同様、凝灰岩の砂礫質の土壌。
          標高が高いウルイ沢とオーナー制を実施している狸沢。

十分一山 ―じゅうぶいちやま―・・・面積105a。
                  山の下側にある芳香園と、高い位置にある七ツ岩。

大洞山 ―おおほらやま―・・・面積90a。
               鳥上坂を登りきった先の中川地区
               畑は平坦で、土が少なく岩の多い土壌。

金沢 ―かねざわ―・・・面積25a。
            赤湯に隣接する金沢(かねざわ)地区。

創業当時から貫く、唯一無二のオリジナル醸造スタイル!

100年以上ワイン醸造を行う酒井ワイナリーは、創業以来ずっと、

  1. 野生酵母
  2. 無濾過
  3. 無清澄

亜硫酸も極少量添加、もしくは無添加のワインもあります!

このくらいなら、他のワイナリーだってやってることくらい知ってるわよ!

ここまでは!!!

確かに、日本全国で同じ作り方をしているワイナリーも多々あります!

ここまでは!!!

では、唯一無二の醸造スタイルとは!
フィルター機材を持たない酒井ワイナリーは、一升瓶にワインの滓が自然に沈殿するのを待ち(地下貯蔵庫で場合によっては一年以上静置)、上澄みだけを別容器に詰め直します。
大変手間がかかる製法です。昔からろ過機がなく、今も同じやり方を続けています。

一升瓶の瓶下に溜まった澱
引用元:もっと!ワイン

現在では、「無濾過・無清澄・野生酵母」のワインを造るワイナリーも増え、珍しくなくなりました。

ですが、戦後から昭和の高度成長期において、日本国内ワイナリーのほぼ全ての醸造場では濾過が行われていたのが一般的

そんな中にあって、酒井ワイナリーは旨味や香りの成分を削りとる事のないノンフィルター製法を貫きました。

これは、日本全国のワイナリーの中でも歴史と製法の一貫性については、唯一無二と言って過言ではありません。

訪問記(訪問日:2020/11/14)

まるで、ジブリ映画に出てきそうなワインショップ!

店構えも、店内も、その可愛さだけでテンションが上がる!

当日は、コロナ禍によりソフトクリーム販売などしておらず、

残念でしたが、訪問すれば必ず楽しめるショップでした!

次回再訪時は、ゆっくりと時間を使いたいと思える場所でした!

リアル交通アクセス

🚙車丹泉ホテル → 5分 → 大浦葡萄酒 → 5分 → 酒井ワイナリー
🚃電車(の場合)JR奥羽本線又は山形新幹線赤湯駅下車
🦶徒歩 15分 🚕タクシー 5分
食事(昼食)
体験
宿泊(今回)丹泉ホテル

ワイナリー情報

有限会社 酒井ワイナリー

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酒井ワイナリーは創業明治25年、小さいなが&#1242...

営業日/時間

 (通年)10:00~16:00(12:00~13:00除く)
 定休日:毎月第一・三水曜日

Tel 0238-43-2043

Fax 0238-40-3184

E-mail bird-up@sakai-winery.jp

所在地 山形県南陽市赤湯980

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